育児の新常識!「食べたものによって母乳の味が変わる」は嘘だった?!

2015年03月02日
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「食べたものによって母乳の味や質が変わる」という話を聞いたことはないでしょうか。
ネットなどで当たり前のように書かれているこの説、ほんとにほんとにそうなのでしょうか?
今回はその “根拠” について書いていきたいと思います。

目次:
「食べたものによって母乳の味が変わる」は嘘だった?
余談 〜その情報は本当に必要か?〜

「食べたものによって母乳の味が変わる」は嘘だった?

「質のいい母乳はほんのり甘い味がします。質が悪いとしょっぱくなります。」
「和食中心のバランスの良い食生活を心がければほんのり甘い質の良い母乳が出るんですよ。」

自治体が行う妊婦とその夫を対象としたパパママ学級で、わたしは確かにこの言葉を耳にしました。

出産してしばらく経って母乳の出が悪くなってしまった時にネットで調べ物をした際にも、「正常な時の母乳と、異常な時の母乳の味は違う。飲んで確かめた方がいい。」などと書かれており、わたしは自分の母乳の質を確かめるために、授乳の際に一滴ほど母乳を指にとって味をみたりしていました。

実際にはいつ確かめても母乳の味は変わらず(確かにほんのり甘い味ではあった)、「う〜ん?」と思っていたのですが、「食べたものによって母乳の味も質も変わる」というのが母乳業界(?)では常識のような扱われ方をしていたので、わたしはそのことについては当時かなり神経質になっていました。(母乳の出が悪かったことによる焦りがあったので。)

しかしながらとある育児書に書いてあった内容を見てわたしは驚きました。

お母さんが何を食べるとおいしくなり、何を食べるとまずくなるということも科学的には証明されていません。味覚センサーを使った研究論文でも違いはでていないようです。

こちら、小児科医であり2児の母でもある森戸やすみさんという方による「小児科医ママの「育児の不安」解決BOOK」という書籍に書かれていた一文です。

彼女の運営するブログの記事(※現在はこちらにブログを移行)にも、

「野菜中心の和食にするとさらりとした甘い母乳になる」とか、「おっぱいを3時間ためているとまずくなる、ドロドロになる」とか、「甘いもの、高カロリーのものを食べると母乳の質が悪くなる」などやっぱりスピリチュアルや呪いのようなことが根拠やメカニズムを提示されることなく書いてあるんで、なに言ってんの?と思った記憶があります。

と書かれていました。

え〜〜〜〜〜〜〜〜!?そうなの!?
じゃあ今まで授乳のたびに母乳ペロっては唸ってたわたしは一体なに?ペロ損?

もう少し詳しく読んでみると、

私たちの体は周囲の環境が変わっても、いつも同じ状態を保てるようにできています。これを恒常性といいます。寒くても暑くても体温が一定に保たれるのと同じように、塩分を多くとっても血液はしょっぱくならないし、糖分を多く摂っても血液は一定以上に甘くならないのです。

母乳の恒常性はどのくらい保たれるのかというと、栄養状態が違う北欧とアフリカの母親の母乳を分析して比べた結果がほぼ同じであったほど。

ということなのだそうです。(書籍の中にはその説の根拠となる研究論文などの名前が載せられています)

なるほど、だからわたしがポテトチップスをまるごと一袋食べた日も、キットカットに明け暮れた日も、母乳の味は変わらなかったのですね。

「食べたものによって母乳の味が変わる」と説いている方たちは、何かしらの経験からそのように言っているのかもしれませんが、少なくともそれは、科学的に根拠のあるものではないということのようです。

わたし自身は産後のストレスでかなりの暴食をしていた時期があり、それはさすがに身体に良くなかったなと思っていますが、たとえば「赤ちゃんのために何が何でも大好きなケーキを我慢する」とか、「根菜は大嫌いだけど母乳のために我慢して食べる」とか、それ自体がその人にとってストレスになってしまうのなら、「根拠はないしそんなもん気にしなくていいんじゃないの」って、そのくらいの気持ちでいればいいのかなと思います。

余談 〜その情報は本当に必要か?〜

今回の母乳の味についての話を通してわたし自身が感じたのは、「書いてあることを何でも鵜呑みにしすぎてしまっていた」という反省でした。
しかしそれは決してわたし自身の性質によるものではなく、産後のママさんたちが誰でも陥る可能性のある罠なのだと感じます。

わたしが今まで書籍やネット、人から聞いた情報を集めて思ったことは、「根拠のある確かな情報が少なく、神話のような話が結構多い」ということです。

「〇〇の研究結果では〜」だとか「1000人中何人が〜」とか言ってくれれば分かりやすいんですけれど、そういう文章ばかりではありません。いやむしろ少ないかも。
根拠なく「〇〇してはいけない。」と言い切っていたり、「理由はわかりませんが〜〜かもしれません。」という主観によるものだったりが多いように感じます。

それ自体はしょうがないことですよね。それはそれで情報ですし、今書いているこの記事だって、わたしの体験と主観をもとにしたものですから。
情報を受けとる側がそれらの情報を自分の頭で吟味して、取捨選択すればいいだけの話です。

しかしそれが難しい心理状態にあるのが “産後の罠” だとも思うのです。

出産して、育児の「い」の字も知らないド素人であるわたしは、強く握ればすぐ壊れてしまいそうな命を目の前にして、「この子に何かしてあげなければ」という思いで頭の中がいっぱいいっぱいになってしまっていました。
トラブルが起こるたびに、「神話でも何でもいいからとにかく何かしてあげなくちゃ!」と思ってまさに「藁をもつかむ思い」の心理状態であることが多かったのです。
その結果、日々の中で「〇〇しなければならない」ということが多くなり、精神的にはかなり辛くなってしまっていました。

だから今思うと、もう少し立ち止まって考えてみることがわたしには必要だったのかもしれないと感じます。
「今やっていること(得た情報)は、子どもと私にとって本当に必要か?」ということを。

自分の考えを整理する方法を前記事「赤ちゃんと二人きりになるのが怖い」という気持ちになってしまったら【後編】の「恐怖に陥ったときの自分の思考を整理する」の章で書いていますので、頭がごちゃついてしまったときにぜひ試してみてください。

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9 Responses

  1. y より:

    あー。なんか激しく同意というか、私の話かと思ってしまいました…私は詰まりやすかったので桶谷式に通って、まさにその生活を送ったため、産後が更に辛かったです
    そして今第二回マタニティを過ごしており、また授乳鬱を思い返していた差中です
    ただ、例えば脂っこいものを食べると確かにおっぱいから脂が浮いていたような気もします
    科学では違うのかな…
    本を読んでみたいと思います←毎日の忙しさにかまけそうですが

    • hanako より:

      yさん、コメントありがとうございます!
      わたしの場合は母乳がでない悩みでしたが、詰まりやすいのも深刻な問題ですよね…。
      紹介した本の別の章に、「バターや生クリームなどの動物性脂肪が乳腺炎の原因となることは医学的に証明されていない」ということも書いてありました。もちろん、それだけが事実の全てではないでしょうが。

      元気な赤ちゃんを産んでくださいね!(わたしも勇気を出して二人目のこと考えなきゃ…)

  2. y より:

    またまた失礼します
    え!そうなんですか⁈
    ほんと産後の罠にすっぽりハマっていた模様です…
    私は肉、乳製品、甘いもの、脂っこいもの、香辛料、すべて食べずに1年以上過ごしました…まさに修行僧です。
    取り除かないと、また詰まる…そんな恐怖から。
    怖いですね〜(笑)今はその反動が(笑)
    ほんとはなこさんが書いてくれなかったら、まだ信じてやまなかったかもしれません。
    ちなみに私もかなり躊躇しましたが、勇気を出しまくって妊娠に至ります。ちなみに、こはなちゃんと月齢も近いので、いつも楽しくあるあるで読ませてもらってます♪

    この記事、読んで見方が変わる人が一人でもいますように

  3. りあん より:

    私も分泌過多で詰まりやすい体質です。
    科学的根拠がないというのをネットの情報で知り、一時期それにすがっていろいろ食べたりもしました。でも、実際に脂っこいものを食べると詰まる頻度が増えて冷凍母乳の脂分が増えていると保育士さんからも指摘されたり、チーズケーキを食べた翌日に即詰まったり、香辛料の多い食事の翌日に赤ちゃんから授乳拒否されたり、経験則としては、やっぱり関係ありそうな感じなんですよね…
    私のお世話になっているオケタニの先生は食事指導は厳しくないのですが、年末年始に御馳走を沢山食べた結果詰まって普段は来ない人が沢山駆け込むと言っていました。
    そんな事もあって、今は産後一年経って暴れおっぱいが落ち着いた事もありますが、ゆるーく気を付ける感じでやっています。ストイックにやり過ぎてストレス溜めるのは、確かに良くないですよね。個人差も大きいでしょうし。

    • hanako より:

      りあんさん、コメントありがとうございます。
      そうですよね、科学的根拠はなくても、それだけが全てというわけではないですよね。
      りあんさんのようにゆるーく気をつけるくらいの感じがきっと一番いいのでしょうね!!

  4. Hugoママ より:

    おそろしいです、ネットで検索すると乳製品など特定の食べ物を摂取すると血液がドロドロになって乳管が詰まるとか当たり前に言われています。
    それが本当ならみんな簡単に脳梗塞や心筋梗塞なっちゃいますよね、胸の方の管だけ都合よく詰まる?ってことでしょうか
    母乳の分泌が促進されてそれが溜まって詰まるならわかるのですが。。

    よくテレビでお見かけする女性の産婦人科医も乳腺炎と食事の関係についての間違った情報が雑誌に掲載されており(乳製品で詰まる)それを指摘していました。

    私も最初はとても気にしていたんですが、母が一言そんなこと言ったら海外のお母さんはどうしているの?って。

    それもネットで検索すると海外の赤ちゃんはドロドロで不味い母乳を飲んでいるとか書いている人もいました。どうなんでしょうかね。

    恒常性とても説得力あります。

    現に自分の赤ちゃんは特定のものを食べた後の母乳の味を嫌がったりすることなく飲んでいます。

    血液型と性格の関係みたいに少しでも思い当たる節があるとそうだと思い込んでそれが広まって定着して言ったのと同じようなものですかね。

    授乳中だからといってお母さんがストレスを感じることない食生活を送ることが一番なんでしょうね。

    • hanako より:

      Hugoママさん、コメントありがとうございます!
      そうですよね、ネットなんかでは当たり前にそんなことが書いてあるんですよね。
      わたしも初期の頃はかなり気を使っていたのですが、育児の疲れに加えて食べ物のストレス(思うように食べれない)がかかると精神的にも辛くなりますよね。
      神話のような話を信じて辛い思いをされている方にもこの記事の内容が広まってほしいと思っています。

  5. yumam より:

    私は母乳の量は少ないですが、乳管が細く、とても詰まります。
    1年くらい試行錯誤の上でやっと、私は豚肉を少しでも食べたら詰まると気がつきました。
    お風呂で絞って出た油の量がとても多かったです。
    豚肉を食べなくなっても甘い物は食べて…結果、ニキビのように出口のない所に溜まるようになり…(>_<)
    本当に辛いけど、子どものおっぱい好きが止まりません。
    おっぱい無しで夜中頑張ったら、20回くらい起きました。もう卒乳も無理です…。

    • hanako より:

      yumamさん、コメントありがとうございます!
      母乳が詰まりやすい体質なのですね。
      食べ物に制限がついてしまうと面倒だしストレスも溜まりますよね。。
      お子さんが今おいくつなのか分かりませんが、今の状況が一体いつまで続くのかと、終わりが見えない状況では不安が募りますよね。
      わたしも娘が夜泣きの時期にはよく発狂していました。。
      yumamさんの場合ではこの記事はあまり役に立たなかったようで申し訳ないですが、どうかご自分のお体と心を大事に、無理しないでくださいね!

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